数年前から生豆を仕入れて
自身で焙煎をしている
元々、僕も奥さんも
コーヒーは好きだったので
いろいろなコーヒーを
飲んではいたけど
色んなコーヒーを
飲むというフェーズから
コーヒーの歴史や素材や現地について
興味が溢れていき
どんどんとコーヒー沼に入っていった
その昔、コーヒーは砂糖と同様に
国内に輸入することを
禁止されていたらしい
この砂糖とコーヒーの因果関係に
結構な闇があるんだけど
砂糖はアヘンと同じぐらいの
依存度があるらしく
海外での奴隷労働者は
過酷な労働の間に
砂糖入りのコーヒーを飲むことで
毎日の過酷な労働を行い
プランテーションが世界に出来た
また、コーヒーの木を
しっかり育てるのに
大量の農薬を散布し
収穫したコーヒー豆は
乾燥するタイミングで
豆を虫に食べられないように
農薬ガスを充填する
これが不思議と
関税の抜き打ち検査では
引っかからないらしい
どのコーヒー豆に
どれだけ農薬が残留しているか?なんて
知る由もないけど、色々と歴史を知ると
コーヒーの選び方や考え方も変わっていった
人間とは(特に日本人)
不思議な生き物で
身体に蓄積されていく悪いものは
ほとんど食事から入ってくるのに
食べ物にあまり恐怖心がない人が多いように思う
例えを出すとキリがないけど
美味しくて安いものには
残念だけど大体罠がある
コーヒーも
その一つにカウントされるのが
コーヒー好きな僕からしたら
とても残念だけど
歳をとっても奥さんと
健康で楽しく生活していきたいので
僕は自身で調べて納得できるものを
口にするようにしている
コーヒーも既に焙煎された豆は
極力買わず
フェアトレードといって
無農薬農家としっかり契約し
輸入している生豆を購入し
消費する量に合わせて
毎回焙煎し飲んでいる
それは手間だけど
少しお高いけど
10年後、病院と家の往復が
ルーティンになるより
いつも奥さんと
食べたいものを食べ
飲みたいものを飲み
心配することで
残りの人生を
使っていくより
楽しいことや嬉しいことで
一緒に人生を彩っていきたいから
時に間違えることもあるけど
そういう意味でも
コーヒーにはこだわっている
ハンドピックをした生豆を
手動の焙煎機に入れ
ガスコンロにセットして
しばらくゴロゴロと回していく
シャカシャカシャカシャカ…と
一定の音色を出しながら
生豆は青々しい色から
どんどん茶色くコーヒー豆らしい色になっていく
そしてパチパチと
豆が弾ける音がしたら完成
焙煎後の部屋は
少しスモーキーな香りが立ち込め
次の日も、なんだかいい匂いがする
出来上がったばかりの
コーヒー豆を奥さんに見せ
「今回はどうかな?」と言うと
スッと香りを楽しみ
毎回褒めてくれる
人生を豊かにしてくれない手間は
必要ないけれど
その手間を楽しいだとか
あの笑顔が見たいからという
キッカケの序章と思えたら
多分あらゆる手間は
自分を相手を
豊かにしてくれることだと
僕は思う