もう数年前からになるが
自身で生豆を購入し
自家焙煎を楽しんでいる
喫茶店で飲むような
味や香りが出ないなと
最初のうちは色々と
試行錯誤してみたけど
同じ生豆を
焙煎しているわけではないし
それぞれの豆の特徴を
楽しんでみようと自分の中で着地した
個体がすべて小ぶりなものや
チャフが多く出るものや
長かったりまん丸としていたりと
産地や生豆の種類で
こんなに違うんだなと思うぐらい
見た目にも特徴がある
そんな生豆を
しっかりと計量し
丁寧にハンドピックして
ゆっくりと焙煎していくと
しばらくゆったりとした
時間が訪れる
一定速で焙煎機を回しながら
シャカシャカシャカシャカという
生豆が転がる音を聞く
早く回したり
遅く回したりはせず
一定の速度でゆっくり
火にかけた豆を見続ける
少し青臭かった生豆が
ほんのり茶色づき始めると
かすかにコーヒーの
良い香りがしてくる
するとシャカシャカという
音をかき消すぐらいの大きな音で
今度はパチパチパチパチと
豆がハネる
焙煎特有の煙を出しながら
しっかり膨らんだ生豆は
照りを帯びてコーヒー豆となる
毎回、毎種類で色々な
コーヒー豆になっていくけど
僕の中では
出来上がったコーヒーを飲むことが
毎回小さな成功体験を
しているような気がしている
丁寧に準備して
細部に目を配り
手の動きは一定で
頃合いを見てサッと取り出す
なんだか色んな事に
繋がっているような
気がしてならない