あぁ、パパが焙煎したコーヒーの方が美味しいな
と、奥さんは言う。
数年前に仕事で大失敗をして
心を浄化したいなと
なんとなくアウトドアなどを
お金をかけずにやっていく内に
インスタントコーヒーから
市販されているドリップコーヒーに変わり
現在、最終形である
自分で焙煎してドリップしてとなった。
最初は飲んだことのない
地方の生豆を買って
自分で焙煎して
リビングに焙煎した香りをまとって
「今日の豆はどこのでしょう?」なんて
匂いで現地当てクイズ
なんかを奥さんにやっている。
当然、当たらないんだけど
楽しいので。
で、少しずつ「前のほうが香りがあったね」や
「今回は少し焦げ臭いね」とありながらも
僕が作ったものを
美味しそうに飲んでくれる奥さんを
見ることや、自分も一緒に楽しめることを含めて
しっかりコーヒーの世界にハマっていった。
コーヒーを飲むまでに
まず生豆の選定を行い
その残った生豆を焙煎し
焙煎が終わったら熱を取り
遮光して7日ぐらい置いておく。
今日、奥さんと
一緒に飲んでいるコーヒーは
そのぐらいの手間がかかっているんだけど
それは手間ではなくて
二人でお話するよいネタになっている。
先日も朝ドラのマネをしながら
おいしゅうなぁーれぇ…
おいしゅうなぁーれぇ…と岡山弁で
言いながらコーヒーを作っていたら
奥さんは喜んでくれた。
なので僕からすると
コーヒー豆を選ぶ時にワクワクしながら選び
コーヒー豆を焙煎していい匂いをまとって
焙煎されたコーヒー豆をミルで粉々にして
熱湯を注いで奥さんと一緒に楽しむ。
この工程というか
流れがずっと楽しい。
そして美味しいって
言ってくれることが
本当に1番嬉しい。