人生はじめての車

事故

僕は2年前の結婚記念日に
奥さんに車をプレゼントした

軽自動車だけど
本当に喜んでくれた

結婚したての頃は
僕が四駆に乗ってたので
その車を二人で乗っていた

しばらくすると僕が独立し
あまり車に日中乗らなくなったので
ほぼほぼ奥さんが車は乗っていた

そして子供ができて少し経った頃
僕の妹が結婚し
それまで乗っていた車をもらった
そして、その車を奥さん専用として
15年ぐらい乗っていた

結婚してから、ずっと何かしらで
車には乗っていた奥さんだけど
2年前に車を買ってあげた時に

「自分の車が持てて嬉しい」と
言っていたのを聞き
あぁ、二十代の頃から実は
自分の車を持ってみたかったんだなと思った

たしかに車って
なにか特別な空間ってイメージがあるし
昔は色々と車にお金をかけることが
楽しかった時代もあった

ただ、そんな思いは知らず
車はあればいいでしょ?ぐらいに
思ってた僕には

とても喜んでいた奥さんを見て
20年も待たせてしまったんだと
申し訳ない気持ちでいっぱいになった

そして2年前の納車から
奥さんは自分の車として
とても大切に乗っている

キーホルダーを買いに行きたいと言った時は
奥さんの性格から予想外過ぎてビックリもした

そんなある日
最近免許を取った長女が
奥さんの車を借りて
遊びに行って帰ってきた時に
事件は起こった

ケーキを2個買って
リビングに入ってきた長女は

「ごめん!車少しだけこすった」と
言いそそくさと自分の部屋に戻っていった

奥さんは「えぇーーー」と
ビックリしていたが

まぁまずはケーキを食べよう
少しこすったって磨いたら
きれいになるかな?なんて

現実逃避をしているのか
ケーキの魔力の勝利だったのかはわからないが
その日は、なぜか車の傷を確認しなかった

次の日がたまたま週末だったので
いつものように奥さんの車に乗って
買い物に行こうとしたら
奥さんの叫び声が聞こえた

どうしたどうしたと
駐車場まで行くと
奥さんはポロポロと
涙を流していた

で、車を見ると
左側のミラーパーツは
取れて無くなり
助手席側のドアには
長い擦り傷と凹みまであった

ちょっとこすった状態ではなかった

なんとか奥さんをなだめ
怪我がなかっただけ良かったし

これからは長女にも
気をつけて運転してもらおうねと
同じような気の利かない話を
ずっとしていたように思う

それからも長女は
頻繁に奥さんの車を借りて
どこかへ出かけるが
どこか寂しそうに奥さんが見える

20年越しに持てた
自分の相棒に傷がついたんだから仕方ないけど
こうやって思い出も増えていくんだなと
変に再確認した僕でした

金額が怖くて
見積りを取ってないけど
そろそろ直してあげないとな

車の運転は気をつけないといけないですね

事故

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