後悔ばかりの週末

病院

昨日、朝から奥さんが
異変を訴えていた

なにやら朝から自分の顔が
歪んでいるような気がすると

見ると、なんだか
右の眉毛のあたりが
少し上がっているような
感じに見えた

少し様子を見ようかと
ランチを軽く済ませ

庭の草むしりをしていたら
やっぱりおかしいと

たしかに右の眉毛あたりが
上がってるよなぁと話し

何かあっても怖いので
知り合いのいる脳外科の
休日診療へ連絡し
急いで病院へ向かった

この時期というのも
あるんだろうけど

やっぱり病院は
独特な雰囲気があると言うか
なんか一歩踏み入れるだけで
少し緊張が走った

僕は二十歳の頃
父親がくも膜下出血で
生死を彷徨ったことがあり

なんだか思いたくもないのに
悪い妄想ばかり頭を駆け巡っていった

問診を書いて
待合で待っている時間

奥さんはずっと
うつむいているし
僕もなんと声をかけたらいいかわからず

二人して黙って壁にかかっている
お知らせの紙を見ていた

1秒でも早く診てほしいのに
5分経っても10分経っても
なかなか声がかからず

苛立ちを感じていたら
奥のドクタールームから
声がかかった

僕は心配そうな
奥さんの手を引き
まぁ大丈夫だよ!と

心にもない声をかけた

本当は二十歳の頃の
父親が倒れた事が
頭をぐるぐる巡っていたけど
そう言った

ドクターと話し
色々と試してみたが

最終的に脳の障害症状は\
見れないということで
一応、大丈夫でしょと言われ
二人で胸をなでおろした

本当に何もなく良かった

頭と心の温度が
噛み合わないまま

帰りの道中、車内で
「良かったね何もなくて」と言うと

「うん、でも違和感があるんだよね…」と
奥さんが心配そうだったので

色々と違う話や、また違和感が出てきたら
精密検査とか受けてみようよと
気を紛らわすような事を言いながら
本当は自分を納得させていた

すると

「脳関係で倒れたら
パパの仕事に迷惑がかかるから
そこが心配なの」と

泣きそうな顔で言うので
「仕事なんてどうでもいいだろ」と
少し大きな声で言ってしまった

奥さんが本心で
そう思ってくれているのも
理解している

でも、やっぱり仕事なんかより
自分の身体を第一に考えてほしいと…

もう頭が迷路のような
ぐるぐると回りながら
口を閉じ運転に集中した

起きてからだと
どうしようもないけど

起きない保証も
人生には何もないけど

せめてそうなりにくいように
せめてそれが遠い未来に
先送りできるように

日々、健康管理や食事など
一緒に考えていこうと思った

自分の人生より
大切に思える

なにかあると
どうしようもないぐらい
恐怖な事を改めて
再確認した週末だった

親孝行でも
子供を育てるでも
人に対する失言でも

もっとこうしておけば良かったは
後悔しか生まない

反省することはあっても
後悔したくないので

明日からもっともっと
優しくしてあげようと思う

病院

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